ドイツ個人旅行で、私が一番心配していたことのひとつが鉄道移動でした。
今回の旅では、フランクフルト、ヴュルツブルク、ローテンブルク、フュッセン、ミュンヘンと、いわゆる「ロマンチック街道」周辺を移動しました。
日本のツアー旅行なら、バスに乗っていれば目的地まで連れて行ってくれます。 でも、個人旅行ではそうはいきません。
自分で駅に行き、自分で列車を探し、自分で切符を買い、自分で乗り換える必要があります。
しかも相手はドイツ鉄道、DBです。
事前に調べていたとはいえ、実際に現地で使ってみると、 「これは日本の鉄道とはだいぶ違うな」
と感じる場面が何度もありました。
ただ、今回の旅で分かったこともあります。
最初は怖かったDBの移動も、DB Navigatorというアプリを使い込むうちに、だんだん様子が分かってきました。 旅の中盤、ローテンブルクからフュッセンへ向かう頃には、鉄道移動への不安はかなり減っていました。
今回は、ドイツ旅行で実際にDBを使って移動したときに苦労したこと、そして途中から少しずつ慣れていったことについて書いてみます。
前年の中欧旅行では、鉄道移動でかなり苦労した
実は、前年にもヨーロッパで鉄道移動を経験していました。
娘夫婦と一緒に、プラハ、ウィーン、ブダペストを10日間で旅行したときです。
このときも鉄道で都市間を移動しましたが、正直なところ、かなり苦労しました。
駅でどのホームに行けばよいのか。 切符はこれで合っているのか。 列車は本当にこの列車でよいのか。 乗り換えは間に合うのか。
日本の鉄道に慣れていると、海外の駅や列車の表示はなかなか分かりにくいものです。 駅名も聞き慣れませんし、アナウンスもすべて理解できるわけではありません。
その経験があったので、今回のドイツ旅行でも、鉄道移動にはかなり身構えていました。
「ドイツは鉄道の国」というイメージはありました。 でも、実際に自分で切符を買い、乗り換えながら移動するとなると、やはり不安はあります。
DB Navigatorは必須。でも最初は分かりにくい
ドイツ鉄道で移動するなら、DB Navigatorというアプリはほぼ必須だと思います。
列車の検索、乗り換え案内、チケット購入、遅延情報、ホーム番号の確認まで、かなり多くのことがこのアプリでできます。
ただし、最初から直感的に使えるかというと、私には少し難しかったです。
検索結果には、列車番号、発車時刻、到着時刻、乗り換え駅、ホーム番号、遅延情報など、たくさんの情報が出てきます。
情報量が多いのはありがたいのですが、最初はどこを見ればよいのか分かりません。
日本の乗換案内アプリに慣れていると、 「何時何分に、どのホームから、どの列車に乗る」 という情報が、かなり整理されて表示される感覚があります。
しかし、DB Navigatorは便利な一方で、最初は少し慣れが必要でした。
特に不安だったのは、ホーム番号です。
日本では、同じ路線ならだいたい同じホームから出ることが多いと思います。 もちろん例外はありますが、ある程度の安心感があります。
ところがドイツでは、ホームが固定されているわけではありません。 前日に調べたホームと、当日のホームが違うこともあります。 また、直前にホームが変更されることもあります。
この点は、日本の鉄道との大きな違いでした。
最初の洗礼は、フランクフルト空港の券売機だった
今回の旅行では、鉄道を何度も使いましたが、実際に駅の券売機で切符を買ったのは、フランクフルト空港からホテル最寄り駅まで移動した最初の一回だけでした。
フランクフルトからヴュルツブルクまでのICEは、日本で事前にチケットを購入していました。 指定席も取っていたので、この移動については比較的安心感がありました。
また、それ以外のバイエルン州内の移動では、Bayern Ticketを使いました。 こちらは移動の前日に、DB Navigatorのアプリで購入しました。
つまり、今回の旅行では、現地の駅で毎回切符を買っていたわけではありません。
それでも、最初のフランクフルト空港駅での切符購入では、しっかり戸惑いました。
空港からホテル最寄り駅へ向かうため、券売機で切符を買おうとしたのですが、最初に使おうとした券売機では、目的地の駅名が出てきません。
駅名の入力が違うのか。 買おうとしている切符の種類が違うのか。 そもそも、この券売機では買えないのか。
いろいろ試しましたが、うまくいきませんでした。
結局、駅員さんに聞くことになりました。 そこで分かったのは、使う券売機が違っていたということです。
私が最初に触っていた赤い券売機ではなく、少なくともこのとき買おうとしていた空港から市内方面への切符は、緑の券売機で買う必要がありました。
券売機の色が違うだけで、買える切符が違う。 日本なら何となく分かりそうなことでも、海外の駅では初見だとなかなか分かりません。
この最初の切符購入で、いきなり時間を使いました。
今思えば、ここが今回のドイツ鉄道移動の最初の洗礼だったと思います。
フランクフルト中央駅では、電光掲示板とのにらめっこ
最初の大きな鉄道移動は、フランクフルトからヴュルツブルクへの移動でした。
フランクフルト中央駅は大きな駅です。
駅に入ると、まず電光掲示板を確認します。 列車番号、行き先、発車時刻、ホーム番号。
DB Navigatorでも確認しますが、やはり駅の表示も見ます。
このときに少し緊張するのが、 「自分が乗る列車で本当に合っているのか」 という確認です。
日本なら、路線名や行き先にかなりなじみがあります。 でもドイツでは、駅名も地名も見慣れないものばかりです。
しかも、ドイツ語の表示です。
もちろん、DB Navigatorを見れば分かるのですが、慣れないうちは、画面と電光掲示板を何度も見比べることになります。
この列車番号で合っているのか。 発車時刻は同じか。 ホーム番号は変わっていないか。 行き先は間違っていないか。
そんな確認をしながら、ようやくホームへ向かいました。
フランクフルトからヴュルツブルクまではICEを利用しました。 この区間は比較的分かりやすく、列車自体も快適でした。
ただ、本当に神経を使ったのは、その後のローカル線の乗り換えでした。
本当に難しかったのは、ローカル線の乗り換え
今回の旅では、ローテンブルク・オプ・デア・タウバーやフュッセンへ行きました。
どちらも観光地としては有名です。 しかし、大都市から一本で簡単に行けるわけではありません。
途中で乗り換えが必要になります。
たとえば、ローテンブルクへ行く場合、 「ローテンブルク」という有名観光地だから、きっと簡単に行けるだろう と思ってしまいがちです。
でも実際には、途中でローカル線に乗り換えます。
乗り換え駅の名前も、列車番号も、最初はなかなか頭に入りません。 DB Navigatorを見ながら、何度も確認しました。
「この列車でいいのか」 「次はどこで降りるのか」 「乗り換え時間は足りるのか」 「ホームは何番なのか」
海外での乗り換えは、単に時間の問題だけではありません。
駅の構造が分からない。 ホームの場所が分からない。 列車の表示がよく分からない。 列車が遅れるかもしれない。 ホームが変わるかもしれない。
こういう不安が重なるので、乗り換え時間がそれなりにあっても、なかなか落ち着きません。
Bayern Ticketは便利。でも買うまでは不安だった
バイエルン州内の移動では、Bayern Ticketを使いました。
これは、バイエルン州内の地域列車などで使える一日券です。 うまく使えばかなりお得です。
今回のように夫婦二人で移動する旅では、とてもありがたい切符でした。
ただし、購入するまでが少し分かりにくい。
DB Navigatorの中で、普通の列車検索からそのまま買えばよいのか。 それとも、Regional Offersから選ぶのか。 Transport association ticketsなのか。 どこからBayern Ticketを選べばよいのか。
最初はかなり迷いました。
また、購入画面でも確認することがあります。
2nd classでよいのか。 人数は2人になっているのか。 日付は合っているのか。 Deutschland Ticketのチェックは外すのか。
一つひとつ確認しながら進めました。
海外で切符を買うときに怖いのは、金額そのものよりも、 「間違った切符を買ってしまうこと」 です。
乗ってから検札が来て、 「この切符ではダメです」 と言われたらどうしよう。
そんな不安がずっとありました。
結果的には無事に使えましたが、購入するまではなかなか緊張しました。
Bayern Ticketは平日9時前に注意
Bayern Ticketで特に注意が必要なのは、平日は原則として朝9時以降に有効になることです。
これは事前に知っていたので、かなり気にしていました。
旅行中、朝早い列車に乗る場面では、 「この列車はBayern Ticketで乗ってよいのか」 という確認が必要になります。
日本の一日乗車券の感覚だと、朝から普通に使えそうに思ってしまいます。 でも、ドイツではそうはいきません。
朝の通勤時間帯を避けるためなのだと思いますが、旅行者にとってはなかなかの落とし穴です。
DB Navigatorの候補に出てきた列車を見ながら、 「これは9時前の区間が入っていないか」 「この列車に乗ってよいのか」 と確認しました。
このあたりも、ツアー旅行ではまず味わわない緊張感でした。
乗り換え時間19分でも、実際にはけっこうドキドキする
ドイツ鉄道の乗り換えで印象に残っているのが、アウグスブルクでの乗り換えです。
乗り換え時間は19分ほどありました。
日本で19分あれば、かなり余裕があるように感じます。 駅弁でも買えるかもしれません。
でも、海外の駅ではそうはいきません。
まず、次のホームを確認します。 駅構内の移動方向を確認します。 列車が遅れていないか、ホームが変わっていないかも確認します。
お腹が空いていればパンでも買いたいところですが、 「もし迷ったらどうしよう」 「もしホームが遠かったらどうしよう」 と思うと、なかなか落ち着いて買い物もできません。
結局、乗るべき列車が見えたので、そのまま乗り込みました。
こういう場面では、旅行中なのに少し試験を受けているような緊張感があります。
ただ、無事に乗り換えられると、達成感があります。
「ああ、自分たちだけでここまで来られた」 という感覚です。
これは個人旅行ならではの面白さでもありました。
使い込むうちに、DB Navigatorが旅の味方になった
最初は分かりにくかったDB Navigatorですが、旅の途中で何度も使っているうちに、少しずつ見方が分かってきました。
特に便利だったのは、乗車中に現在地を確認できることです。
経路を表示すると、全体の路線の中で、今どの駅を通過したのか、次にどの駅に着くのかが分かります。
さらに地図表示にすると、列車が今どのあたりを走っているのかも確認できます。
これはかなり安心感がありました。
海外の列車では、車内放送を完全に聞き取れるわけではありません。 駅名も日本人にはなじみのないものが多く、うっかり乗り過ごすのではないかという不安もあります。
そんな中で、スマホの画面上で現在地と次の駅が確認できるのは、とても大きな安心材料でした。
「次で降りるのか」 「あと何駅あるのか」 「予定どおり進んでいるのか」 「あとどれくらいで着くのか」
こういうことが画面で確認できるだけで、気持ちがかなり楽になります。
また、ホーム変更もアプリで確認できます。
ドイツでは、直前にホームが変わることがあります。 最初は駅の電光掲示板を何度も見て確認していましたが、DB Navigatorにもホーム変更が反映されるので、慣れてくるとかなり落ち着いて対応できるようになりました。
もちろん、駅の電光掲示板も確認します。 でも、アプリで情報を追えるようになると、駅での不安はかなり減りました。
ローテンブルクからフュッセンへ向かう頃には、DB Navigatorの見方にもだいぶ慣れてきました。
最初は怖かったドイツ鉄道も、旅の中盤からはそれほど怖くなくなりました。
去年の中欧旅行より、今回はかなり楽だった
前年のプラハ、ウィーン、ブダペスト旅行では、鉄道移動でかなり苦労しました。
その記憶があったので、今回のドイツ鉄道にも身構えていました。
ところが今回は、DB Navigatorを使い込んだことで、だいぶ状況が違いました。
もちろん、最初は戸惑いました。 Bayern Ticketの買い方も迷いました。 ホーム変更にも神経を使いました。 乗り換え時間も落ち着きませんでした。
でも、アプリで経路、現在地、次の駅、ホーム、遅延情報を確認できるようになると、不安はかなり減りました。
海外の鉄道移動では、 「自分が今どこにいて、次に何をすればよいのか」 が分かるだけで、安心感がまったく違います。
その意味で、今回のドイツ旅行では、DB Navigatorにかなり助けられました。
去年の中欧旅行では、鉄道移動は「大変だった」という印象が強く残りました。 一方、今回のドイツ旅行では、最初こそ大変でしたが、途中からは 「鉄道も何とかなる」 と思えるようになりました。
この差は大きかったです。
スマホで調べられる時代の個人旅行
今回の旅では、分からないことがあるたびに、スマホで調べました。
鉄道の乗り換え、切符の種類、駅の表示、ホテルの場所、レストランのメニュー。 昔の海外個人旅行なら、ガイドブックと現地の案内板だけが頼りだったかもしれません。
でも今は、現地で調べる手段がたくさんあります。
翻訳アプリもあります。 地図アプリもあります。 鉄道アプリもあります。 必要に応じて、AIに助けてもらうこともできます。
もちろん、最後に判断するのは自分です。 実際に駅でホームを探し、列車に乗り、乗り換えるのも自分です。
ただ、現地で確認できる情報が増えたことで、個人旅行の不安はかなり減ったと思います。
特に鉄道移動では、スマホの存在は本当に大きいと感じました。
混雑した列車と、落ち着いて座れた列車
列車によって、混み具合もかなり違いました。
ある列車ではかなり混んでいて、夫婦二人で並んで座ることができませんでした。 一人ずつ通路側に座るような形になりました。
一方で、別の列車では落ち着いて座ることができました。
この差は、なかなか読めません。
日本の新幹線のように、指定席を取っておけば安心、という移動ばかりではありません。 Bayern Ticketで乗るような地域列車では、基本的に自由席の感覚です。
混んでいれば立つ可能性もあります。
大きなスーツケースを持っていると、これも少し大変です。
今回の旅では、そこまで極端に困ることはありませんでしたが、 「荷物を持ってローカル線を乗り継ぐ」 というのは、思っていたよりも体力を使いました。
それでも、鉄道で移動してよかった
ここまで苦労したことを書いてきましたが、それでもドイツを鉄道で移動してよかったと思っています。
列車の車窓から見るドイツの風景は、やはり魅力的でした。
大都市を出ると、だんだん景色が変わっていきます。 畑や小さな町、教会の塔、赤い屋根の家並み。 そういう風景を見ながら移動していると、 「今、自分たちは本当にドイツを旅しているんだな」 という実感がありました。
ロマンチック街道というと、バスツアーのイメージもあります。 もちろん、それはそれで楽だと思います。
でも、鉄道で乗り換えながら移動したことで、旅の記憶はかなり濃くなりました。
切符購入で悩んだこと。 ホーム番号を何度も確認したこと。 乗り換え時間に焦ったこと。 混んだ列車で別々に座ったこと。 DB Navigatorの見方が少しずつ分かってきたこと。 無事に目的地に着いてほっとしたこと。
こういうひとつひとつが、今となっては旅の思い出になっています。
次にドイツ鉄道を使う人に伝えたいこと
今回の経験から、これからドイツで鉄道移動をする人に伝えたいことがあります。
まず、DB Navigatorは必ず入れておいた方がよいです。 そして、出発前に少し触っておくことをおすすめします。
最初は画面の見方が分かりにくいかもしれません。 でも、使っているうちにだんだん慣れてきます。
乗車中に現在地を確認できること。 次の駅が分かること。 地図上で列車の位置が分かること。 ホーム変更や遅延情報が確認できること。
これらは、海外で鉄道移動をするうえで大きな安心材料になります。
次に、ホーム番号は当日必ず確認することです。 前日に調べた情報だけで安心しない方がよいです。
DB Navigatorと駅の電光掲示板の両方を見る。 列車番号と行き先を確認する。 ホーム変更がないか、直前まで注意する。
これだけでかなり安心できます。
Bayern Ticketを使う場合は、使える列車と時間帯を確認することも大切です。 特に平日の朝9時前は注意が必要です。
また、乗り換え時間は少し余裕を持った方が安心です。 アプリ上では可能に見えても、初めての駅では思ったより時間がかかることがあります。
そして最後に、多少のトラブルや戸惑いも、旅の一部だと思うことです。
現地では焦ります。 本当に焦ります。
でも、帰ってきてから振り返ると、そこが一番記憶に残っていたりします。
ドイツ鉄道DBでの移動は、最初は分かりにくくて怖いものでした。 でも、DB Navigatorを使い込むうちに、少しずつ見える景色が変わってきました。
現在地が分かる。 次の駅が分かる。 ホーム変更が分かる。 あとどれくらいで着くかが分かる。
それだけで、鉄道移動の不安はかなり減ります。
今回のドイツ旅行は、観光地を巡る旅であると同時に、 「海外で自力で移動する旅」 でもありました。
最初は怖かったDBも、旅の中盤からは少しずつ怖くなくなりました。
そういう意味では、DBで苦労した時間も、私にとっては大切な旅の一部だったと思います。
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