6-1 毎年、同じ北海道旅行を続ける理由


――新しい場所より、また帰りたい場所が増えてきた

今年も、妻と北海道へ行ってきました。

私たちが北海道旅行を始めたのは2019年。今回で8回目になります。

毎年まったく同じ日程というわけではありません。富良野と札幌を中心に、途中で帯広、阿寒湖、定山渓などに立ち寄ってきました。

しかし、旅の基本的な形はだんだん決まってきました。

富良野へ行き、最後は札幌で3泊する。

札幌で泊まるのは、JRタワーホテル日航札幌です。

せっかく旅行へ行くのに、毎年ほぼ同じ場所を訪れて飽きないのか。そう思う人もいるかもしれません。

ところが私たちにとっては、同じ場所へ行き、気に入っている過ごし方を繰り返すことが、北海道旅行の楽しみになっています。


ファーム富田のラベンダーは、何度見ても感動する

富良野で欠かせないのが、ファーム富田です。

ラベンダー畑が一面に広がる景色は、本当に感動的です。これまでに何度も見ていますが、不思議なことにまったく飽きません。

広い空、遠くの山、鮮やかな紫色のラベンダー。

その年の天候や花の咲き具合によって、同じ場所でも少しずつ表情が違います。

今年はファーム富田を2日続けて訪れました。

同じ観光地に2日続けて行くのは、一般的な旅行の組み立て方ではないかもしれません。それでも、せっかく富良野まで来たのだから、感動した景色をもう一度見たいと思いました。

そして、ファーム富田には景色とは別に、もう一つやめられない楽しみがあります。

2階席に座り、ラベンダー畑を眺めながら、コロッケカレーを食べることです。飲み物はノンアルコールビール。

目の前にはラベンダーが広がり、北海道の空気の中で、熱いカレーとコロッケを味わう。

特別に豪華な料理というわけではありません。しかし、私にとってはこれが富良野旅行の大切な一場面です。

ラベンダーを見ることと、ラベンダーを眺めながらコロッケカレーを食べること。この二つがそろわないと、富良野へ来た気がしません。


富良野の夜は、ホテルのコース料理を楽しむ

富良野では、ホテル一花に泊まるのも楽しみの一つです。

旅行というと、つい観光地をいくつも回りたくなります。しかし最近は、早めにホテルへ入り、落ち着いた雰囲気の中で料理を楽しむ時間も、旅の大切な目的になりました。

昼間はファーム富田などを歩き、ホテルへ戻ったら、夜はゆっくりコース料理を味わいます。

美しい景色を見る。

気に入ったものを食べる。

そして、慌てずにホテルで過ごす。

若い頃よりも、こうした余裕のある旅のほうが心地よく感じられるようになりました。


札幌の最後の3泊には、決まった過ごし方がある

北海道旅行の最後は、札幌で3泊します。

宿泊するのは、JRタワーホテル日航札幌です。

高層階のツインルームには、窓に面した広いカウンターがあります。

このカウンターが、私たちにとっては最高の食卓になります。

デパ地下で料理を買い、ホテルの部屋へ持ち帰る。ビール、ワイン、日本酒も用意する。

そして札幌の夜景を眺めながら、二人でゆっくり食事と酒を楽しみます。

今回泊まったのは31階の部屋でした。

夕方、まだ明るさの残っている街に、少しずつ明かりがともっていく。やがて窓の外一面に札幌の夜景が広がります。

その景色を前に、カウンターに料理と酒を並べる。

レストランで食べる豪華な食事とは、また違った贅沢です。

札幌にはおいしい店がたくさんあります。それでも、せっかく高層階の部屋に泊まっているのだから、この夜景を見ずに外食だけで終えるのはもったいない。

札幌3泊のうち、1日目と3日目は部屋で夜景を眺めながら食事をし、2日目は外へ出てチーズフォンデュを食べる。

これが、私たちの札幌でのルーティーンになっています。


2日目は、いつものチーズフォンデュ

札幌滞在の2日目は、チーズフォンデュを食べに行きます。

今回も、昨年訪れた店へ行きました。

旅先では、毎回違う店を探す楽しみもあります。しかし、一度気に入った店にもう一度行き、「今年もここへ来た」と感じるのもいいものです。

1日目はホテルの部屋で夜景と酒を楽しみ、2日目は街へ出てチーズフォンデュ。そして3日目は、もう一度ホテルの部屋で旅の最後の夜を過ごす。

この順番まで含めて、札幌での時間になっています。

「また同じ場所」ではなく、「今年もまた来られた」

若い頃の旅行では、できるだけ多くの場所を回り、見たことのない景色を見ることを重視していました。

今でも新しい場所を訪れるのは楽しいものです。

ただ、年齢を重ねるにつれて、好きな場所へもう一度戻ることの価値も感じるようになりました。

「また同じ場所へ来た」のではありません。

「今年も、またここへ来ることができた」のです。

ファーム富田のラベンダーを見て、コロッケカレーを食べる。

ホテルでコース料理を楽しむ。

札幌では、JRタワーホテル日航札幌の高層階から夜景を眺め、ビール、ワイン、日本酒を味わう。

どれも毎年ほぼ同じです。

しかし私たち自身は、毎年少しずつ年齢を重ねています。だからこそ、変わらず同じ旅ができることが、以前よりもありがたく感じられるのかもしれません。


来年も、同じ旅をしたい

今回の旅行を終えたとき、妻と「来年も同じ旅をしよう」と話しました。

まだ行ったことのない観光地や、泊まったことのないホテルもたくさんあります。

それでも来年になれば、またファーム富田のラベンダーを見たくなるでしょう。

ラベンダーを眺めながら、コロッケカレーとノンアルコールビールを味わいたくなるでしょう。

そして旅行の最後には、JRタワーホテル日航札幌の高層階で、札幌の夜景を眺めながら酒を飲みたくなると思います。

新しい場所へ行くことだけが、旅ではありません。

好きな場所へ、また帰る。

私たちにとって北海道は、毎年訪れる観光地というより、年に一度戻ってくる大切な場所になっています。


6-2 外食より楽しみな夜――JRタワー高層階の部屋時間


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